「くらべる。つながる石橋コレクション」展に行ってきました。
ブリジストン美術館開館60周年記念の企画展、
「くらべる。つながる石橋コレクション」展を見に、
久留米の石橋美術館へ行ってきました。
「くらべる。つながる石橋コレクション」展を見に、
久留米の石橋美術館へ行ってきました。
今回は共通のキーワードをもつ2点の作品を並べて観賞するという企画展で、
どんな展示になっているのか興味深々でした。
くらべるキーワードは「シャンゼリゼ」などの場所名だったり、
「桜」や「竹」、「女性」などの描く対象物だったり。
それも絵と彫刻で比べたり。
私は美術館へはよく足を運ぶ方ですが、作品を見比べて観賞するというのは、
あまりしたことがなかったので、いつもと違う観賞のし方ができて大変面白かったです。
同じ題材でも違う人が手がければ全く似ても似つかない作品になっているという面白さ。
そして、同じ題材やテーマが国や時代を超えて、繰り返し描かれてきたんだなということも分かりました。
題材やテーマに共通性があっても、その人がどう表現するかで全く違うテイストのものが生まれるんですね。
それぞれの個性で表現した結果が作品という形となって残っていく。
坂本繁二郎は何を描いても繁二郎の淡い色彩の絵になっているし、
岸田劉生は誰を描いても骨格のしっかりしたするどい顔つきの人物の絵になっている。
結局は作者の個性が作品になっているのですね。
そこがものづくりや芸術の面白さだと思いました。
たまに無理に共通性を見つけて比較させているなあと感じたものもありましたが、
いつもと違った視点で作品を見るということは面白い試みだったと思います。
欲を言えば、題材が同じという以外の、もっと掘り下げた比較もしてほしかったなあと思いました。
例えば写実から抽象への絵の描き方の変遷とか、
同じ時代の画家や友人同士の画家の比較(ゴッホとゴーギャンの比較)、はたまた画家の親子の絵の比較とか、
子弟関係にあった画家の絵の比較とかがあれば、もっと興味深かったのでは?と思いました。
でも、こうした面白い試みはもともと絵に興味がない人にでも興味をもってもらえるきっかけになると思うので、
これからも美術館はそれぞれの美術館の特性を生かして、思い切った企画展をどんどんやってもらいたいなあと思います。
それにしても、名画、名作ばかりを比較できるという贅沢。
石橋美術館のコレクションのすごさを再認識しました。
まだ行かれていない方は是非、行って比べて見てください。
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