私の「臨床美術」への思い
昨日から開講した親子アート教室≪まーぶる≫は通常のアート教室とは一味違う「臨床美術」の教室です。
小さな可愛い女の子と優しいママが一緒に創作活動をする教室。
まだ始まったばかりの小さな教室ですが、素敵な親子様と一緒に楽しい時間を過ごしていきたいなあと思っています。
小さな可愛い女の子と優しいママが一緒に創作活動をする教室。
まだ始まったばかりの小さな教室ですが、素敵な親子様と一緒に楽しい時間を過ごしていきたいなあと思っています。
この教室を開講した機会に<なぜ私が「臨床美術」を推進しているのか?>について、改めて考えたことを記録に残しておきたいと思います。併せて、「臨床美術」はまだ九州では認知度が低いのですが、なかなか一言で「良さ」を伝えるのは難しいので、「臨床美術」がどういうものなのか、どんな魅力があるのかを、少しでも知っていただければと思ってこの文章を書きます。
「臨床美術」は芸術療法(アートセラピー)の1つです。
しかし、従来のアートセラピーのように、「この絵はこうだからこの人はこんな心理状態で~」というような分析はしません。また、できた作品に対して一般的に良く言われる、上手や下手などの評価もしません。
では、一体どんなアートなのか、何をするのか??
臨床美術は「感じて表現すること」に重点を置いたアートです。
参加者がアート教室の時間に、何かを感じ、感じたことに心が動かされ、それを作品として表現する。
作品は感じて表現した<結果>であって、最も大切なのは<制作している時間>なのです。
臨床美術士は、作品の作り方を教えるわけではありません。
一人一人が感じたことを表現することができるように、色選びを一緒に悩んだり、こんなやり方もありますよと提案してみたり、表現するためのサポートをさせていただきます。
極論を言えば、作品の良し悪しは全く関係ありません。
もちろん、作品は手元に残りますので、制作した時間を振り返ることができるものとして記念になる良さがありますし、
作品を通して、ご家族や周りの方との会話が増えることもあるでしょう。
周囲の方とのコミュニケーションを増やすツールにもなる嬉しいものでもあります。
私たちは日常生活に追われて忙しい毎日を送っています。
普段は自分を表現する時間はほとんど持てていないし、持てていないことの意識さえしていないかもしれません。
そんな中、少しだけ自分と向き合って表現する時間を持ってもらえたら。
その自分と向き合う時間を、アートで少しでもお手伝いをさせていただけたら。
そんな思いでアート教室をさせていただいています。
子育て中で目が回るほど忙しく、自分のことは後回しになってしまうお母さん。
特性があり生きづらさを感じているお子さん。
アートの時間には、のびのびと表現することを楽しんでもらいたいと思っています。
まだまだ満足のいくお手伝いをするには未熟な私ですが、
そういう貴重な時間を一緒に過ごさせていただけることが私の喜びでもあります。
アートが好きだから、アートを活用(利用)して、人生をより豊かなものにしてもらいたい。
「臨床美術」を行うことで脳に与える効果等の研究もされていますが、
そもそも「臨床美術」に限らず、様々なアート(音楽や陶芸や絵画等の創作活動)には、そういう底知れない力があるものだと信じています。
それをアートに苦手意識がある人にも、誰にでも楽しめるアートとして、
どなたにでも提供できるように研究開発されたものが「臨床美術」だと思います。
そもそも、「臨床美術」は認知症の改善のために、医者と芸術家が脳の活性化を目指して開発されました。
それが現在は、認知症の予防、子どもの療育、社会人のリフレッシュ講座として、学校教育の一環として取り入れられたり、いろんな場面で活用されています。
セッションでは五感を刺激するように熟考されたアートプログラムを使用します。
制作活動を行う→五感が刺激される→脳がイキイキする→心が元気になる→自己肯定感が持て、他者を受け入れる心も育つ
というような効果があると言われています。
アートは一部の人だけが楽しむのではもったいない!
自分自身も含めて、もっと日常にアートを取り入れて人生を豊かなものにできれば!と思っています。
多くの方に気軽にアートを楽しんでもらう手段の1つとして「臨床美術」をこれからもっと頑張りたいと思います。
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