ゴッホ展

土曜日に九州国立博物館の「ゴッホ展」へ行ってきました。

絵を見ているうちに悲しくなってしまい、
ついには会場で上映されていた、ゴッホの生涯を短くまとめたビデオを見て
涙してしまいました。

美術館には頻繁に行っているほうだと思いますが、
泣けてきた展示会は初めてでした。
そのまま、なんだかドンヨリした気分で帰ってきてしまいました。

それだけ、ゴッホの人生を思うとせつなくなってしまいます。
ゴッホの絵を見る上で、ゴッホの人生は切り離して考えられません。

27歳で画家を志し、37歳で亡くなるまでの短い期間に
2千点あまりの作品を残したゴッホ。
特に亡くなる直前は70日間に70枚を描く=1日1枚描いた、というハイペースさ。
ゴーギャンとの共同生活の失敗とゴッホが自分の耳をかみそりで切ったという噂の耳きり事件。
その後精神を病んでの入院生活。麦畑でのピストル自殺。
という壮絶な人生です。

ただ、耳きり事件は実は自分で切ったのではなく、耳を切られたのでは?とか、
ピストル自殺についても、疑問に思う点が多く、他殺説があるそうです。


この本にいろいろ、そのあたりの事が書いてありました。
また、ネット検索をしても、いろいろな噂が出てきます。

ゴッホは何事も良くも悪くも度を過ぎてやり過ぎてしまう性格だったらしく、
そのせいで人生全てうまくいかなかったようです。
で、弟から勧められて目指した画家の道を夢中で突き進んだと。

今回の展示で驚いたのは、ゴッホは絵の技術書で絵をほぼ独学したということ。
相当に研究熱心で、いろんな画法を試行錯誤して描き続けた結果、
自分の画法を確立できたということでした。
生まれつきの天才というイメージだったのが、大変な努力家だったという印象に変わりました。
発作の時以外は聡明な人だったという説もあります。

そう考えると、あの尋常でない厚塗りの画法から、
危ない人だと誤解されていることも多いのかもしれません。

ゴッホが生きている間に、もっと絵が評価されていれば、ゴッホの苦労も報われたでしょう。
生前1枚しか絵が売れず、カフェで個展を開くのが夢だったゴッホが、
まさか、こんなに自分の絵に高値がついているなんて、想像さえできなかったでしょう。
また、そうなっていたら、唯一の理解者であった弟テオにも恩返しができて、
ゴッホが死なずに済んだのかもしれません。

展示会自体は、ゴッホが誰の影響を受けて、どのように自分の晩年の画風を
確立していったのかが分かるようになっていて、興味深かったです。
ただ、ゴッホの作品が少なめだったような気が。
もっと全盛期のゴッホの力作をたくさん見たかったなあと思いました。

アルルの寝室の部屋の再現はとても良かったです。
私もあの部屋に住んでみたいと思ったほど。
ただ、会場内が人が多くて、絵をゆっくり見れる状態ではありませんでした。

ということで、いつか本場フランスのオーベールで見てこようと決めました!
ゴッホの最期を過ごした家も観光地になっているようだし、
ゴッホのいろんな謎も気にかかるし。

展示されていたゴッホの自画像が、以前鑑賞客からカッターで切られて
修繕したものだっていう話も気になります。
実際に見て分かりませんでしたが。

そんなこんなで、今気になる人ナンバーワンはゴッホです。

本を買ったら、ゴッホをキャラクター化したピンバッジのおまけが付いてきました。
ゴッホの人生と対照的な明るいキャラ…。複雑な心境です。

帰りに、かさの家で梅が枝餅を買ってきました。
私はここのが一番好きです。


くらよし絵画教室

福岡県小郡市の絵画教室、臨床美術教室(アートセラピー)。子ども、大人、親子対象。 絵画教室では絵を描く経験の積み重ねをすることで、表現が豊かになり、描きたいものが描けるようになっていきます。 臨床美術教室では、上手下手関係なく、楽しく創作活動をすることで脳がいきいき心が元気になります。 アートを生きる力に!

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